映画愛に溢れた暴言の数々が最高!
ベスト・オブ・映画欠席裁判
文藝春秋
2012/3/10
この本のあらすじ
映画より面白い映画評論がここにある!町山智浩&柳下毅一郎による、伝説の映画活字漫談が1冊になって堂々復活。映画へのほとばしる愛ゆえに怒り、ツッコむ2人が、ときに対立も辞さず語り尽くす。傑作はもとより、クサしている映画までつい観たくなること請け合いの、怒濤の91本。
おすすめコメント
『映画秘宝』でおなじみ町山智浩と柳下毅一郎の「ファビュラス・バーカー・ボーイズ」。彼らの切れ味鋭い毒舌映画評は、映画評それ自体の面白さという意味では数ある映画評の中でも群を抜いています。2人の膨大な知識に裏付けられた批評は映画の見方・楽しみ方を教えてくれ、漫談のようにテンポの良い掛け合いに笑いが止まりません。さらに巻末には、自身のラジオでの映画評コーナーが人気のラッパー・宇多丸による10Pにおよぶ力の入った解説も収録されており、見所満載の一冊です。
サスペンス映画の見方が変わります
荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟
集英社
2013/5/22
この本のあらすじ
アクション映画、恋愛映画、アニメ……取り上げたジャンルを問わぬ映画作品の数々には、その全てに、まさに荒木飛呂彦流の「サスペンスの法則」が潜んでいる。本書は、その一つひとつを徹底的に分析し、作品をまったく新しい視点から捉え直した映画論であり、エンターテイメント論である。
おすすめコメント
【エンターテイメントの基本は「サスペンス」にある。】という持論を展開する、『ジョジョの奇妙な物語』でおなじみの荒木飛呂彦。ジョジョ好きのなかには作者が描くあの独特の世界観に惹かれているという方も多いことでしょう。本書ではその発想の原点ともいえるようなサスペンス映画を「サスペンスの巨匠たちのテクニック」「イーストウッドはジャンルだ」といったテーマ別に紹介・分析しています。ジョジョの世界観は好きだけど、普段はあまりサスペンス映画というジャンルに馴染みのない方にこそオススメ。
映画が100倍面白くなる名解説の数々
私の映画の部屋
文藝春秋
1985/5/25
この本のあらすじ
解説を締める決まり文句から「サヨナラおじさん」のユニークな異名をとり、多くのファンから支持された著者によるシネマの魅力満載のシリーズ第一作。巨匠チャップリンはじめ、ジョン・ウェイン、ビビアン・リー、黒沢明など、映画が最大最上の娯楽だった黄金時代を偲ぶシネマ讃歌、名優讃歌。
おすすめコメント
淀川長治といえば、日曜洋画劇場の解説でお茶の間の人気者になった優しげなおじいさんという印象を持っている方も多いと思いますが、実はとってもとってもすごい人物なのです。彼は圧倒的な映画の知識と、豊かな文化的教養を武器に、監督の意図や映画の魅力を的確にすくいとります。そして彼の解説の真骨頂は、映画の面白さを専門用語など使わずに誰にでもわかるような平易な言葉で伝えた点です。この解説が日本における映画の普及に与えた影響は計り知れません。先に登場した町山智浩なども彼の映画評に大きな影響を受けた人物のひとりなのです。
稀代の粋人による映画指南
映画を見ると得をする
新潮社
1987/7/29
この本のあらすじ
なぜ映画を見るのかといえば……人間はだれしも一つの人生しか経験できない。だから様々な人生を知りたくなる。しかも映画は、わずか2時間で隣の人を見るように人生を見られる...。シネマディクト(映画狂)の著者が映画の選び方から楽しみ方、効用を縦横に語りつくす。
おすすめコメント
日本を代表する時代小説家であり、当代きっての粋人のひとり池波正太郎。本書は「何を観ようかと迷ったときは」「見方によってもっと面白くなる」「なぜ映画を観るのかといえば」という3章にわけて、映画初心者向けに映画の見方、映画との付き合い方を解説したエッセイですが、そこはさすが池波正太郎。初心者が純粋に楽しめることはもちろん、ちゃんと映画通もグッと来るツボを押さえた充実の内容となっています。著者の「映画を通じて人生を学ぶ」という考え方を反映するかのように、映画の見方のみならず、人生の指針となるような金言至言のオンパレードです。
自分で好きな映画を選んで鑑賞するのも楽しいですが、誰かにオススメしてもらった映画を見てみるのも、思いもよらない発見があったりして良いもの。それがその道のプロのオススメであればなおさらです!この4冊を読めば、きっとお正月休みに見たい映画が20本くらい見つかりますよ。