身近なテーマから男女の違いが見えてくる
異性
河出書房新社
2012/4/30
この本のあらすじ
好きだから許せる? 好きだけど許せない!? 男と女は互いにひかれあいながら、どうしてわかりあえないのか。カクちゃん&ほむほむが、男と女についてとことん考えた、恋愛考察エッセイ。
おすすめコメント
同じものを見ていても、男性と女性では感じ方が大きく違うもの。まるで両者の間には深く大きな溝が横たわっているかのように、なぜこうもお互いがわかり合えないのでしょう。しかしご安心を。そんな巨大な溝の架け橋となってくれるのが、角田光代と穂村弘による恋愛考察エッセイ『異性』です。鋭い感性と一流のユーモアを備えた2人の人気作家の往復書簡のようなやりとりから、リアルな男女の性差が浮き彫りに!異性に対して「なんでわかってくれないの!」とヤキモキしていた気持ちがすぅっと楽になるかも。
恋人の気持ちがわからなくなった時に読むべし!
喰う寝るふたり 住むふたり
ノース・スターズ・ピクチャーズ
2012/11/20
この本のあらすじ
町田りつ子と野々山修一は交際10年、同棲生活8年目。恋人以上、夫婦未満の三十路直前カップル。そんなふたりに起こるちょっとした日常を男女両方の視点から描いた恋愛ザッピングストーリー。
おすすめコメント
恋人たちの日常の出来事を男性視点、女性視点で交互に描くことで、片方の視点ではわからなかった相手の気持ちが、相手の視点でのお話で明かされるという構成がとても面白いです。恋人同士、長く一緒にいれば深く理解できるようになる部分もあれば、逆にずっと一緒にいることで見えづらくなる部分もあります。相手の真意がわからなくなったときでも、大切なのはお互いの考え方を尊重する気持ちを忘れないことなんだなと、そんな当たり前のことを思い出させてくれる素敵なマンガです。
リアリティのある女性キャラクターに注目
モテキ
講談社
2009/3/23
この本のあらすじ
藤本幸世(ふじもとゆきよ)、29歳、彼女なし。恋にヘタレな草食系男子。そんな彼に、人生初の「モテ期」がやってきた!? 過去すれ違った女性たちとの再会と恋のチャンスに孤軍奮闘する幸世の、痛くてせつないラブコメディー!!
おすすめコメント
映画やドラマでも話題になった本作。モテない(と思い込んでいる)主人公が、モテキが来たと(思い込んで)右往左往する様子も見所ですが、僕が注目したいのは作品に登場する個性豊かな女性キャラクターたちです。作者が女性ということもあり、男性である主人公の言動よりも、やはり女性キャラクターの心情や考え方に圧倒的なリアリティがあり、恋愛における女子たちの本音を垣間みることができて、楽しいやら愛しいやら恐ろしいやら。原作のコミックはドラマや映画とはまた違った魅力があるので、映像が好きで原作は未読という方は是非!
恋愛の酸いも甘いも詰まってます
Sidewalk Talk / I LOVE YOU
祥伝社
2005/7
この本のあらすじ
恋愛には奇跡がある。恋愛には未知の物語がある。離婚を決めた二人。最後の夜の微妙な心の動き・・・。時は戻せない。もう少し歩けば、もう少し先の時間の中に別の奇跡が見つけられる・・・。話題の恋愛アンソロジー『I LOVE YOU』収録の珠玉短編。本多孝好が描く恋愛の深奥。
おすすめコメント
本作は、祥伝社が創立35周年記念に人気男性作家による書き下ろしのラブストーリーをまとめたアンソロジー『I LOVE YOU』に収録されていたものです。夫婦の別れを描いた切なくほろ苦いストーリーながら、お互いの揺れ動く複雑な感情を丁寧に描いていて見事。ほかにも伊坂幸太郎、石田衣良、市川拓司、中田永一、中村航の作品が収録されており、六者六様のストーリーはどれもそれぞれに味わい深く、恋愛がもついろいろな側面を楽しめるオススメの1冊です。恋愛中の方は今の恋愛を大切に、お休み中の方はきっとすぐにでも恋愛がしたくなりますよ。
異性のことを理解するのは難しく、たゆまぬ努力が必要です。しかしその努力の先にある、お互いに理解し合える関係はこんなにも素晴らしいのです。恋人がいる方は無性に恋人に会いたくなり、恋人がいない方はきっと恋人が欲しくなる。今回はそんな4冊をご紹介しました。