#あの人に気になるあのこと聞いてみた

あの頃に出会っていたから生まれた

『オオカミ少女と黒王子』の絶妙な距離感

#あの人に気になるあのこと聞いてみた あの頃に出会っていたから生まれた
『オオカミ少女と黒王子』の絶妙な距離感

篠原エリカは彼氏いない暦=年齢なのに、恋愛経験豊富な友達に見栄を張り、学校イチのイケメン佐田恭也に彼氏のフリをしてくれと頼む。しかし、恭也の正体はドSな「黒王子」だった! 嘘つきの「オオカミ少女」となったエリカは恭也から彼氏のフリをする代わりに「絶対服従」を言い渡される…。
累計460万部の人気コミックを実写映画化した話題作に主演を果たした二階堂ふみと山賢人にインタビュー!

PROFILE

二階堂ふみ(にかいどうふみ)

1994年9月21日生まれ、沖縄県出身。09年に役所広司監督作品『ガマの油』でスクリーンデビュー。12年の『ヒミズ』では、第68回ヴェネツィア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞、第63回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。どんな難役もこなす若手演技派女優として、『悪の教典』『脳男』『地獄でなぜ悪い』『私の男』『日々ロック』『味園ユニバース』『蜜のあわれ』など、数々の作品で印象的な演技をみせる。6/25公開予定『ふきげんな過去』、10月には『SCOOP!』『何者』が公開予定。

賢人(やまざきけんと)

1994年9月7日生まれ、東京都出身。10年『熱海の捜査官』で俳優デビュー。11年に『管制塔』で主演デビュー。連続テレビ小説『まれ』でヒロインの夫を演じ、テレビドラマ『デスノート』のL役で話題を呼ぶ。15年に公開された『ヒロイン失格』『orange - オレンジ -』の演技が認められ、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。今後も、主演映画『四月は君の嘘』(9月10日)、『一週間フレンズ。』(2017年2月)などが公開待機中。7月スタートフジテレビ月9ドラマ『好きな人がいること』にも出演。

映画『オオカミ少女と黒王子』の原作コミックはこちら!

オオカミ少女と黒王子

八田鮎子

集英社

2011年7月より『別冊マーガレット』にて連載開始された直後から爆発的なヒットとなった話題作。原作では「オオカミ少女」エリカと「黒王子」恭也の恋の行方だけでなく、ふたりを取り巻くキャラクターたちも魅力たっぷりに描かれ、それぞれファン人気も高い。単行本は既刊15巻。2014年4月にはテレビアニメ化されて、こちらも好評を博した。2015年には第39回講談社漫画賞・少女部門にノミネートされている。

同い年の二人、5年半ぶりの共演作

──二階堂さんと山さんは、過去に共演しているんですよね。

二階堂くんとは、三木聡監督のテレビドラマ『熱海の捜査官』(2010年/テレビ朝日)で共演しました。私は上京してきたばっかりで、山くんは中学3年生の卒業式の帰りで。

僕がはじめて出演したドラマですね。まだ何にもわからなかったころです。

二階堂同い年だし、お互いに音楽が好きっていうので話が弾んで仲良くなったんです。それからは「作品観たよ」みたいなメールを唐突に送りあうだけだったので、5年半ぶりぐらいの再会になりました。

久々だったので、すごく現場も楽しかったですね。この作品の恭也とエリカっていうのは、距離が遠かったふたりがだんだん近づいていくというんじゃなくて、最初からウソを付き合ってるっていう関係性なので、その雰囲気はうまく出せたのかなって思いますね。

二階堂言葉で説明するよりも、自然と距離が近づいていっているのを見せたかったので、カメラが回っていないところでも意識して山くんと一緒にいるようにしてイメージを作っていきましたね。

──お互いにいままでにない役柄だったと思いますが…。

二階堂どの作品でも、いままでにない役には挑戦させていただいているので、その部分の戸惑いはなかったですけど、このタイミングで制服を着た普通の女子高生というのは純粋にやってみたかった役ですね。少女マンガが原作っていうこともありますけど、女のコがエリカの目線で観てもらえるように演じられればと思いました。

僕は昨年も少女マンガものをやらせてもらっているんですけど、そのキャラクターになりすぎないように気をつけています。今回は「黒王子」っていう、極端なキャラですけど、そこをリアルな高校生に感じられるようにというか、人間味があるようにしたいなって思いました。現場に入ってみないとわからない部分も多かったので、監督とふみちゃんと話し合いながら、役を作っていきましたね。

衣装探しからはじまった役作り

──二階堂さんは、エリカのスタイリングを御自身で手がけたとか?

二階堂衣装を探すところからメイク、スタイリングまで全部やらせていただきました。どの時代で観ても可愛いと思える衣装にしたかったですし、流行を追うのではなく、流行を作っていけるようなものになればいいな、と。エリカは普通の女の子なんですけど、ポイントになるような色だったりで人間性も伝えられればと思って、そこはすごく意識しましたね。お話が進むに連れて、スカートの丈も少しずつ短くなっていたりするんですよ。やっぱり衣装でも小道具でも、カメラに映るものには意味を持たせたいんですよね。

──山さんも金髪に染めました。

あんまりやったことがなくて、どんな色になるかわからないので、ちょっとずつブリーチをかけて調整していったんですよ。髪色も含めて、形から入ると気持ちが変わるので、やって良かったですね。

──印象的なシーンが多い作品ですが、特に冒頭の渋谷での出会いのシチュエーションはワンカット長回しで映画的にスゴかったです。

二階堂あれはゲリラで撮ったんですけど、なんとなくの動きだけ決めて、あとはその場でやってみるっていう感じでしたね。

僕は街を歩いていてパっと写真を撮られるだけなので、そこまで大変じゃなかったですけど、ふみちゃんとカメラの方は大変だったと思います(笑)

──おふたりが印象に残っているシーンはありますか?

「三回まわってワン」とか、原作でも恭也の豹変ぶりが印象的なシーンだったので、難しかったですけど、楽しかったですね。あと、エリカの携帯を奪って連絡先を消すシーンも。

二階堂原作の通りだと、セリフもむずがゆく聞こえてしまったりするので、そのあたりは気をつけていました。

──メインビジュアルにもなってますが、「頭ポン」のシチュエーションが多かったですよね。

ふみちゃんの頭は本当に手が置きやすいんですよ。ちっちゃくて、丸くて(笑)

二階堂ちょうどイイって言われました(笑)。でも、そういうシーンを演じるときも、あんまりドキっとさせようとかキュンとさせようと狙いすましいてる訳ではないんです。自然にやっていて、伝わるといいかなって。

──二階堂さんが自身がキュンとしたシーンはありますか?

二階堂ふたりの関係性がわかるような引きのカットとかは気に入っていますね。ただ、個人的には吉沢亮くんが演じた日下部くんのほうにキュンときますね(笑)。いいヤツだなーって。

日下部くんは本当に優しいんですよね(笑)。

──吉沢さんを含めて、同世代の共演者は多かったですが現場はどんな雰囲気でした?

二階堂和気あいあいとしていましたね。「エライザポーズ」をみんなでマネしたりとか、みんなでトランプしたりとか。

福岡ロケのときに、監督も交えて屋台にご飯を食べに行ったのが楽しかったですね。

「本屋さんには週に1回は必ず行きます」(二階堂)

──「booklista web」は本やマンガの情報メディアなのですが、最近おすすめの作品があれば教えてください。

最近だと『キングダム』ですね。

──連載10周年を記念した実写動画で、主人公の信を演じてらっしゃいましたね。

『キングダム』はいろんな人から面白いって勧められていて、読んだらすっかりハマってしまいました。僕はけっこう影響されやすいんで、読んでると天下取りたくなっちゃいますね(笑)。

二階堂私は、最近はpixivから単行本になった『恋と呼ぶには気持ち悪い』という作品が面白かったですね。「オオカミ少女」とは逆で、女のコのほうが拒否してるって感じなんですけど、そういうちょっとヘンな関係性からはじまるって恋愛模様が興味深い作品です。マンガだと、『ジョジョリオン』は新刊が出るたび買ってますし、最近は『賭ケグルイ』が面白いですね。

──そういった作品は、ご自身で探すんですか?

二階堂自分で見つけることが多いですね。本屋さんには週1回は必ず行ってて、マンガだとジャケ買いすることも多いですね。あと、よく行く本屋さんの店員さんからおススメされた作品なんかも読みます。本だと、京極夏彦さんの『ヒトでなし 金剛界の章』という作品は面白かったですね。すごく厚い本なんですけど、一気に読んじゃいました。

取材・文/大谷弦
撮影/吉井明

二階堂ふみさんと山賢人さんのサイン入り
映画『オオカミ少女と黒王子』パンフレットを、
抽選で1名の方へプレゼント!!

応募期間:2016年5月25日~2016年6月22日

応募は終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました!

嘘つき女子高生とドSなイケメンの実力派恋愛ドラマ

「彼氏がいる」とウソをついた女子高生の彼氏役を引き受けてくれたのは、ドSなイケメンだった!
インパクト抜群のシチュエーションから紡ぎ出されていくのは、意外にも等身大でリアルな恋愛模様。460万部を突破した人気コミックの実写映画化作品ながら、その質感は落ち着いていて、見応え充分なドラマに仕上がっている。

その原動力となっているのは、個性派の監督たちに愛され、数々の難役をこなしてきた二階堂ふみ。少女マンガの実写化作には初出演となるが、同姓からの共感を集めそうなコメディエンヌぶりと、健気な恋愛感情を巧みに演じ切る。相手役には『ヒロイン失格』『orange -オレンジ-』など、いまや少女マンガ原作モノには欠かせない存在となった山賢人。そして、吉沢亮や門脇麦など若手実力派俳優たちがしっかりと脇を固め、ドSな恭也を上回る超ドSな姉を演じた奈々緒も存在感充分。

『ストロボエッジ』『娚の一生』の名匠、廣木隆一の説得力のある演出と流麗なカメラワーク、そして話題の「泣ける」バンド、back numberが本作のために書き下ろした主題歌「僕の名前を」も素晴らしい。劇場のスクリーンに見合うだけの「実力」を秘めた作品だ。

STORY

彼氏のいない篠原エリカは、友達に見栄を張るために街で盗撮したイケメンの写真を自分の彼氏だと言い張る「オオカミ少女」。しかし、その写真は学校イチのイケメン佐田恭也だと発覚!
エリカは恭也に事情を打ち明け、彼氏のフリをして欲しいと頼み込む。アッサリとOKした恭也だが、その交換条件は「命令には絶対服従」。「とりあえず、3回まわってワンからだな?」恭也の本性はドSな「黒王子」だった……!

INFORMATION

映画「オオカミ少女と黒王子」

【CAST】
二階堂ふみ
賢人
鈴木伸之 門脇麦 横浜流星
池田エライザ 玉城ティナ
吉沢亮
菜々緒

【STAFF】
原作:八田鮎子
監督:廣木隆一
脚本:まなべゆきこ
音楽:世武裕子

製作:映画『オオカミ少女と黒王子』製作委員会(ワーナー・ブラザース映画、日本テレビ放送網、パルコ、集英社、讀賣テレビ放送、GYAO!、KDDI、札幌テレビ放送、宮城テレビ放送、静岡第一テレビ、中京テレビ放送、広島テレビ放送、福岡放送)

制作プロダクション:プラスディー
配給:ワーナー・ブラザース映画

【OFFICIAL SITE】
映画『オオカミ少女と黒王子』公式サイト

【公開日】
2016年5月28日(土)

映画『オオカミ少女と黒王子』の原作コミックはこちら!

オオカミ少女と黒王子

八田鮎子

集英社

2011年7月より『別冊マーガレット』にて連載開始された直後から爆発的なヒットとなった話題作。原作では「オオカミ少女」エリカと「黒王子」恭也の恋の行方だけでなく、ふたりを取り巻くキャラクターたちも魅力たっぷりに描かれ、それぞれファン人気も高い。単行本は既刊15巻。2014年4月にはテレビアニメ化されて、こちらも好評を博した。2015年には第39回講談社漫画賞・少女部門にノミネートされている。

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