#あの人に気になるあのこと聞いてみた
ファンたちの想いは実現する
『orange』と漫画の実写映画化の世界
映画が先か、漫画が先か?
これまで映画化された&これから映画化される
オススメ漫画!
今回の『orange』以外にも、今後数多くの漫画の映画化が予定されている。ここではそれらの中から2016年公開予定の原作漫画と、すでに映画化されている漫画の中で、特に女性陣にオススメの作品たちを紹介しよう。
コラム
興行成績から見る
漫画の実写化ブームの変遷?
近年、日本映画で、漫画の実写化作品、それも女性向けの漫画の実写化作品の存在感を増し続けている。目立つところでは、2005年から翌年にかけて公開された矢沢あい原作の映画『NANA』シリーズは二作で52億円強、2008年の『花より男子ファイナル』が77億、2009年から2010年にかけて公開された『のだめカンタービレ 最終楽章』が前、後編を併せて77億、2010年の『大奥』は23億円の興行収入をあげている。
その影響か2010年代に入ると、漫画の実写化作品はコンスタントに制作されるようになり、興行収入10億円超えのランキングに顔を出すようなヒット作が毎年生まれるようになっていった。
そんな中である種の転換期ともいえるのが、小畑友紀原作の『僕等がいた』が前・後篇併せて40億円強、ひうらさとる原作の『ホタルノヒカリ』、水波風南原作の『今日、恋をはじめます』が、それぞれおよそ18億円の興行収入をあげた2012年だ。三作品(公開された作品としては四作)ランクインという興行収入的な安定感もさることながら、これらの物語が現代の普通の少女、女性の恋愛を軸とした、いわゆるラブストーリー、ラブコメものだったことに注目したい。
前述の『NANA』や『のだめカンタービレ』がロックやクラシック音楽をテーマにし、『大奥』が男女の立場が逆転したSF時代劇という非日常的な要素を取り入れていたのに対し、観る者がより身近で共感できる作品を好む傾向にシフトしてきているのが見てとれるだろう。
それ以降、2013年の『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(興行収入16億円)、2014年の『ホットロード』(同25億円)、『近キョリ恋愛』(同11億円)、『好きっていいなよ』(同10億円)ほか、多くの恋愛を主体にした作品が制作され、”漫画の映画化=ラブストーリー”といったイメージが強くなってきたが、2016年公開予定の清水玲子原作の『秘密 THE TOP SECRET』などSF要素を導入した作品も、今後控えている。漫画の実写化作品に、どのような変化が訪れるのか、注目していきたい。