#あの人に気になるあのこと聞いてみた
ファンたちの想いは実現する
『orange』と漫画の実写映画化の世界
いまもっとも共感を呼ぶ漫画『orange』が
最高のキャスト、スタッフで映画化
ある日、10年後の自分から手紙が届く。そこには大切な人を失ってしまう未来が記されていた――気弱な女子高生・菜穂は、同級生・翔を待つ悲劇の未来を変えるため、自らの殻を破って、彼と接していく。
映画『orange-オレンジ-』の原作は、高野苺による同名漫画。8月25日発売の「月刊アクション」(双葉社)にて完結。切ない青春模様と未来に後悔しないために懸命にあがく菜穂や須和たちの姿が、性別・年齢をこえた共感を呼び、「orange中毒」と呼ばれるファンが続出。全5巻で累計310万部(2015年11月現在)を突破した近年稀に見る大ヒット作となった。
そんな話題作の実写映画化に臨んだのは、自らも原作の大ファンという橋本光二郎監督。本作は満を持しての長編映画デビュー作となるが、これまでに日本民間放送連盟ドラマ部門最優秀賞、ギャラクシー賞ほか数々の賞を獲得した『鈴木先生』など、良質なドラマの演出を多く手がけてきているだけに、丁寧なキャラクター演出と、原作から重要なエピソードを抽出して一本の映画としてまとめあげる手腕は見事だ。
また、国民的人気ドラマ『あまちゃん』で一世を風靡した大友良英による、繊細で情緒あふれる作品の世界観を醸し出す劇伴も聴きどころのひとつ。
主題歌『未来』はコブクロによる書き下ろし新曲で、原作漫画を読み、今がどんなに辛くても、笑って振り返ることのできる日がいつか来るという思いが込められた王道バラードが、物語の余韻をさらに切なく感動的にしている。
注目のキャストは、悩みながらも未来を切り開こうとする健気なヒロイン・高宮菜穗役にNHK連続テレビ小説『まれ』で一躍、国民的女優となった土屋太鳳。心に深い傷を負った転校生・成瀬翔役に、映画『L・DK』やドラマ『デスノート』など話題作に多数出演し、絶大な人気を誇る山﨑賢人。土屋とは前述の『まれ』でも共演しているだけに、二人の息の合った芝居が堪能できる。
さらに二人を暖かく見守り、時には後押しをするサッカー少年・須和弘人役には『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウレッド/桐生ダイゴ役で注目を集めた竜星涼。面倒見のいい姉御肌の茅野貴子役に山崎紘菜。空気を読まない発言から場を和ませることが多いイジラレキャラの萩田朔役に桜田通。グループのムードメーカーで、奥手な菜穂をいつも見守っている村坂あずさ役に清水くるみといった今後の活躍が期待される若手俳優陣のフレッシュな演技が、二度とはない青春時代の輝きを作品に焼き付けている。
本作では原作漫画の持つ雰囲気を、できうる限り再現するために、数々の工夫がなされている。まず撮影は、原作漫画の舞台である長野県松本市を中心に県内オールロケを敢行。城山公園、里山辺地区など各地で、菜穗たちの心情を映し出すような情景が撮影され、同市から地元の観光振興に貢献する映画「松本シネマ」に認定された。
また芝居だけでは描ききれない友情を本編に活かしたいという橋本監督の意向から、台本の読み合わせの際にトランプに興じさせたり、転校生の翔役を演じた山﨑賢人以外のメインキャスト5人に、それぞれの友情の成り立ちを考えさせたりした結果、6人の関係性は通常の役作りをこえて深まった。
本特集の取材で須和役の竜星と萩田役の桜田も発言していたが本作、映画『orange-オレンジ-』は、原作の世界観や関係性をそのまま現場に持ち込むことで見た目だけでなく原作の空気を映像化することに挑んでいる。その成果はぜひ劇場で自分の目で確かめて欲しい。
大切な人の未来を救えるのなら、
臆病な<イマ>もきっと変えていける
STORY
高校2年生の春、菜穗に届いた手紙。
それは10年後の自分からのものだった。
書かれていたのは、転校生の翔を好きになること。
翔が1年後には死んでしまっていること。
そしてその未来を変えるためにやるべきこと。
初めはイタズラかと思ったが、書かれていることが次々と起こっていく。
なぜ翔を失ってしまったのか?
26歳の自分と同じ後悔を繰り返さないためにはどうすれば?
動き出す、未来を知った菜穗の運命を変えていく日々。
その先にある、暖かくも切ない<結末>とは――?
切なく輝く登場人物たち
CHARACTER
高宮菜穗(演:土屋太鳳)
自分に自信がなく、周りに気を遣いすぎてしまう奥手な高校生。転校してきた翔に恋をする。10年後の自分からの手紙で翔の運命を知り、救おうとする中で徐々に成長していく。
土屋太鳳(つちや たお)
1995年2月3日生まれ。東京都出身。2005年、スーパー・ヒロイン・オーディションMISS PHOENIX審査員特別賞を受賞して芸能界デビュー。主な映画出演作として『るろうに剣心』(14)シリーズ、『図書館戦争 THE LAST MISSION』(15)など。
成瀬翔(演:山﨑賢人)
東京から転校してきた。自分を支えてくれる健気な菜穗を徐々に好きになっていくが、母親が自殺してしまった事に対し、責任と罪の意識を抱いている。10年後にはいない、と手紙には書かれている。
山﨑賢人(やまざき けんと)
1994年9月7日生まれ。東京都出身。2011年『管制塔』で映画初出演。NHK連続テレビ小説『まれ』、ドラマ『デスノート』などで好演し、ティーンの間で人気急上昇中。主な映画出演作として『今日、恋をはじめます』(12)、近作に『四月は君の嘘』(16)など。
須和弘人(演:竜星涼)
菜穗のことを一途に思っており、菜穗の一番の理解者でもあるが、翔との恋を応援する。持ち前の明るさとサッカー部での活躍で、後輩女子から大人気。
竜星弘人(りゅうせい りょう)
1993年3月24日生まれ。東京都出身。2010年ドラマ『素直になれなくて』にレギュラー出演。『GTO』芹澤航平役、『ごめんね青春!』大木隆役などで注目を浴びる。主な映画出演作として『映画 桜蘭高校ホスト部』(12)、『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』(12)など。
茅野貴子(演:山崎紘菜)
言いたい事をズバッというサバサバした性格で一見クールではあるが、面倒見の良い姉御肌の持ち主。あずさと共に菜穗の恋を応援する。
山崎紘菜(やまざき ひろな)
1994年4月25日生まれ。千葉県出身。2011年第7回「東宝シンデレラ」オーディション審査員特別賞受賞。2014年公開『神様の言うとおり』(三池崇史監督)でヒロイン・秋元いちか役に抜擢され、注目を浴びる。主な映画出演作として『悪の教典』(12)、『今日、恋をはじめます』(12)など。
萩田朔(演:桜田通)
掴みどころのない性格だが、空気を読まない発言から場を和ますことが多いサブカル男子。運動オンチ。
桜田通(さくらだ どおり)
1991年12月7日生まれ。東京都出身。ミュージカル『テニスの王子様』で主演を務め、注目を浴びる。その後ドラマ、映画を中心に話題作に多数出演。ドラマ『弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』志方英介役では新たな一面を見せ、演技の幅を広げている。主な映画出演作として『神様の言うとおり』(14)、『がじまる食堂の恋』(14)など。
村坂あずさ(演:清水くるみ)
仲良しグループのムードメーカー。萩田とはよく夫婦漫才のような掛け合いをする。奥手な菜穗をいつも見守っている。
清水くるみ(しみず くるみ)
1994年7月16日生まれ。愛知県出身。2007年に開催されたアミューズ30周年全国オーディションにて、6万5368人の中からグランプリを獲得。主な映画出演作として『桐島、部活やめるってよ』(12)、『ジンクス!!!』(13)など。
INFORMATION
映画『orange-オレンジ-』
【CAST】
土屋太鳳、山﨑賢人、竜星涼、山崎紘菜、桜田通、清水くるみ、鶴見辰吾、真野恵里菜、森口瑤子、草村礼子
【STAFF】
原作:高野 苺『orange』(双葉社刊)月刊アクション連載
監督:橋本光二郎
音楽:大友良英
主題歌:コブクロ「未来」(ワーナーミュージック・ジャパン)
製作:市川南
共同製作:戸塚源久、山本浩、岩田天植、吉川英作、髙橋誠、宮本直人
エグゼクティブ・プロデューサー:山内章弘
企画・プロデュース:石黒裕亮
プロデューサー:神戸明
ラインプロデューサー:阿久根裕行
プロダクション統括:佐藤毅
撮影:鍋島淳裕
照明:かげつよし
録音:久野貴司
美術:古積弘二
装飾:鈴村高正
編集:瀧田隆一
助監督:猪腰弘之
製作担当:金子堅太郎
製作:東宝、双葉社、博報堂、博報堂DYメディアパートナーズ、日本出版販売、KDDI、GYAO
制作プロダクション:東宝映画
配給:東宝
【OFFICIAL SITE】
映画『orange-オレンジ-』公式サイト
2015年12月12日公開
©2015「orange」製作委員会
©高野苺/双葉社