キャラクターから知る英国ミステリー
世界中のミステリー作品の中でも歴史を彩ってきた名作には、シリーズを通したキャラクターが存在している。普段であれば手に取りづらい作品でも、キャラクターを知ることで、その作品の世界を感じやすくなるもの。今回はそんな作品たちを、名キャラクターがそろう英国と、国内の双方で紹介していく。
シャーロック・ホームズが、ハドスン夫人の営むベイカーストリート221Bの下宿に、医師のワトスンとともに居を構えたのは、『緋色の研究』に取り組む1881年のこと。しかしホームズ最初の事件は、それから遡ること7年前、まだ大学在籍中に巻き込まれた「グロリア・スコット号事件」（『シャーロック・ホームズの思い出』所収）だった。以来ホームズは、「最後の挨拶」（『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』）にいたるまで、40年間にわたってガス灯煙る霧のロンドンを主な舞台とする60件にもおよぶ難事件を解決した。
4人の探偵をもっと知る！
緋色の研究
シャーロック・ホームズが誕生した記念すべきシリーズ1作目。英国を含めたミステリー作品の代名詞というだけでなく、世界一有名な探偵と相棒の関係が生まれたいきさつや、ホームズの人物像が色濃く描かれている点においても、貴重な作品。
出版社： 早川書房
アクロイド殺し
ポアロシリーズの3作目にあたる長篇推理小説。トリックを巡って大きな論争が起こったことにより、俗にいう「叙述トリック」が推理小説の中で1ジャンルとして認知されるようになったという。アガサ・クリスティー作品の中の代表作品のひとつ。
出版社： 早川書房
ご存知の通り国内ミステリーにおいても、主人公（とその相棒）が、作品の大きな魅力のひとつとなっている作品は数多く存在している。作品を読んだことで抱いたイメージ、メディア化によって焼付いたイメージなど、各々の中での人物像を作り上げることも、作品を楽しむ絶好のスパイスとなる。最後はその中でも、特に読者の心をつかんで離さない、愛すべきキャラクターが登場する名シリーズを、彼らの人となりと共に紹介していこう。
御手洗潔
御手洗潔シリーズはコチラ
犀川創平
犀川創平シリーズはコチラ
姫川玲子
姫川玲子シリーズはコチラ
福家警部補
福家警部補シリーズはコチラ
鮫島警部
鮫島警部シリーズはコチラ
江神二郎
江神二郎シリーズはコチラ
通称「黒猫」（本名不明）
黒猫シリーズはコチラ
「Collemys（コレミス）」は、名作ミステリーを数多く輩出してきた出版社である講談社・光文社・東京創元社・早川書房（50音順）とブックリスタが共に進める協同企画です。国内海外も新旧も問わず、各社のミステリー担当者が衝撃を受けた珠玉のミステリー小説や、その後のミステリーの形を決めた記念碑的作品など、様々な作品をミステリー愛読者の皆さんへご紹介してまいります。「Collemys」では、一見ミステリーとは思えないような意外な作品も「これも実はミステリー」と担当者ならではの目線からピックアップ。読者の方々のミステリーコレクションが充実するような企画をお届けします。
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