小説
装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
あらすじ
この本にはどんな表紙が似合うだろう? イラスト? 写真? それともロゴだけ? 紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう? こうして試行錯誤を繰り返して、時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが『装幀家』の役割だ。それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、その男の言葉が信じられなかった。巻島宗也。手がけた本がことごとく売れる気鋭の装幀家。「本の内容には目を通さない主義だ。中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」
おすすめコメント
皆さんは本を購入する時に何を重視しますか? いわゆる"ジャケ買い(装幀買い)"する人も多いのではないでしょうか。素敵なイラスト、目を惹くタイトルデザイン、著名人の帯コメント、紙の質感も気にしてみたり…。本書『装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~』は、普段はあまりスポットのあたらない、けれど実はとても気になる"装幀家"の仕事を描く物語です。主人公・わらべと、本の中身を読まない装幀家・巻島のコンビは、お互いかみ合わない感じも面白く、コミカルな部分もあって、さくさく読み進められます。お仕事小説として、本好きの方へもおすすめです。