モモンガの件はおまかせを
文藝春秋
あらすじ
お馴染みの楓ヶ丘動物園の飼育員たち――大型哺乳類担当の僕(桃本)、げっ歯類担当の七森さん、ツンデレ獣医の鴇先生、そしてカルト的人気、爬虫類担当の変態・服部くん――が、動物にまつわる謎を解き明かす、人気ミステリーシリーズ最新刊!・楓ヶ丘動物園飼育員たちが休日にバーベキュー、僕と服部くんは買出しに出かける。犬の散歩をしている男に道を訪ねたのだが、連れていた柴犬の様子に僕は不審を抱く。(「いつもと違うお散歩コース」)・七森さんに憧れるボランティア少年長谷井君の友人・今成君の家猫スコティッシュフォールドのトビーが男に連れ去られたという。トビーは夜帰ってきたのだが、オートロックで密室の家に男はどうやって侵入し、トビーを連れ出したのか?(「密室のニャー」)・飼育員メンバーの面々が警察署から連れ立っての帰り道、僕の頭部にフクロモモンガが飛来してきた。どうも古いアパートの二階から逃げたらしいのだが、部屋の様子がおかしい。ドアを開けたところ、そこには部分的にミイラ化した死体が・・・・・・。ケージもあり、ここで飼われていたことは間違いないのだが、いったい誰が何の目的で死体のある部屋でモモンガの世話をしていたのか?(「証人ただいま滑空中」)・体長は最低でも1メートル、体重も最低50キロという謎の大型生物が山の集落に出現。その「怪物」を閉じ込めたと聞いて向かった廃屋はもぬけのからだった。「怪物」はどうやって抜け出したのか?考え込んでいた鴇先生の顔が蒼ざめる・・・・・・。(「愛玩怪物」)【目次】第一話 いつもと違うお散歩コース第二話 密室のニャー第三話 証人ただいま滑空中第四話 愛玩怪物
おすすめコメント
柴犬、猫、モモンガ…事件の鍵を握っているのは動物たち!毎回たくさんの動物が登場する、楓ヶ丘動物園を舞台としたミステリーシリーズ、待望の第4弾『モモンガの件はおまかせを』が登場です。主人公・桃本をはじめ、今回も個性的で魅力的な飼育員たちと共に、動物にまつわるさまざまな謎が日常に波乱を起こします。動物の可愛らしさや、毎回お馴染みのとなっている掛け合いの面白さはもちろん健在。さくさくと読み進められつつも、次第に謎の核心に迫っていく様子がとても面白いです。動物と人との関係性や、ちょっと変わった動物たちの知識や習性にも注目ですね。